福井県の名物グルメと聞いて、みなさんは何を思い浮かべられますか?
「越前がに」「そば」「水ようかん」と色々思い浮かびますが、ガツンをお腹いっぱいになれる福井が誇る自慢のグルメといえば「ソースカツ丼」ですよね。
福井の地元情報サイト「ふーぽ」が激推しする ソースカツ丼の魅力と、福井県内の名店13件を紹介します。
福井駅から徒歩圏のお店から、ぜひ1度は味わってほしい老舗の名店まで紹介するので、ぜひ福井の味を堪能してください。
福井の名物グルメ「ソースカツ丼」とは

ソースカツ丼はその名の通り、ソースで味付けされたカツ丼です。
“ご当地B級グルメ”として福井県民に広く愛されており、県内で「カツ丼」と言えば、普通はこのソースカツ丼を指します。
もともと大正時代に、県内の洋食店「ヨーロッパ軒」のメニューがヒットして、広がったのが始まりと言われています。
当時の料理長が、まだまだ異国の食べ物であったカツレツとウスターソースを、日本人の嗜好に合わせてアレンジ、出来上がったのがソースカツ丼です。
県内では飲食店だけでなく、スーパーの総菜売り場でも見かけることの多いソースカツ丼は、いまや福井県民のソウルフードと言っても過言ではありません。
非常にシンプルなグルメですが、食べるほどに人を惹きつける味わいは、虜になること間違いなし。
越前ガニやそばとならぶ福井のソウルフード「ソースカツ丼」は、観光客の方にもぜひ食べてもらいたいローカルフードです。
卵を使ったカツ丼は、福井では「カツ丼」とは呼ばない!?

「福井県では卵でとじた普通のカツ丼は食べられないの?」と思われるかもしれませんが、そんなことはないのでご安心を。
福井県では、他県で食べられている一般的な卵を使ったカツ丼は「玉子カツ丼」とよばれます。
県外の方が一般的なカツ丼をイメージして「カツ丼!」とだけオーダーすると、ソースカツ丼が出てきて驚いた、というのはよく聞く話。
実はこれ、逆も然りで、福井県民が県外でカツ丼を注文、「ソースカツ丼ではなく卵でとじたカツ丼がでてきてびっくりした」というのも“県民あるある”なんです。
福井県でカツ丼を注文する際は、この点をくれぐれもお忘れなく!
福井県のソースカツ丼のお店13選

それではいよいよ、福井県で絶品のソースカツ丼が食べられる名店を紹介します。
お店ごとに味が異なるので、自分好みの一品を見つけてみてくださいね。
元祖ソースカツ丼!「ヨーロッパ軒総本店|福井市」

まずは、福井のソースカツ丼を語る上で、外すことのできない「ヨーロッパ軒総本店」。
JR福井駅から徒歩10分の総本店をはじめ、県内には支店や分店が点在しており、多くの福井県民の胃袋をつかんでいます。
1913年(大正2年)創業の「ヨーロッパ軒」は、ソースカツ丼発祥の店でもあり、福井県内のみならず全国に多くのファンを抱えています。
本店の店内には有名人のサインが所狭しと貼られており、その人気ぶりが伺えます。
一番人気はやはり「名物ソースカツ丼」。特製ソースが絶妙にカツと絡みます。
ソースカツ・エビフライ・メンチカツがのった、欲張りな「3種盛スペシャルカツ丼」や、トンカツの代わりに肉汁たっぷりのメンチカツをのせた「パリ丼」も人気です。

福井の郷土料理が楽しめる「福井市観光物産館 福福茶屋|福井市」

「福福茶屋(ふくぶくちゃや)」は、福井駅徒歩1分の複合施設「ハピリン」2階にあるお店です。
お店のあるフロアには、福井の海産物、農産物を使った郷土料理が幅広く愉しめるので、連日多くの人々で賑わいます。
もちろん、県民のソウルフード、ソースカツ丼もメニューに並んでいます。
薄めのカツにソースがまんべんなく絡み、食べ飽きしない味わいはまさに王道。
海鮮丼やおろしそば、名店“谷口屋”の竹田の油あげなど、福井の味を満喫できる豪華セットもあるので、訪れた際は、ソースカツ丼以外にも福井の味覚を堪能してみてはいかがでしょうか。

幅広い年齢層から愛される定食屋「まる八|福井市」

「まる八」は、福井駅東口から徒歩約10分の場所にある、幅広い年齢層からの支持を得る地元のおそば屋さん。
そばは言わずもがな、来店時にはぜひソースカツ丼をご賞味あれ。
というのも、ここは「お肉が美味しい」と評判の店でもあるんです。
そんな定評のあるお肉を使ったカツは、うま味も甘味も濃厚!
特製のソースはカツだけではなく、白米にもしっかり絡みます。
ぜひ、おそばとセットで味わってみてくださいね。

素材を厳選した老舗の味「手打そば やっこ|福井市」

福井駅東口から徒歩約10分にある「手打そば やっこ」は、福井県産特上玄そばを100%使用した手打ちそばで有名な、グルメポータルサイトでも高評価を獲得している名店です。
そばはもちろん、食べた人を虜にしているのが「ソースカツ丼」。
手打ちそばとソースカツ丼のセットが人気で、甘めのソースカツ丼と、辛みの効いたそばの相性は抜群です。
ソースカツ丼も王道を行く昔ながらの味わいで、まさに「老舗の味」といった表現がぴったりです。
ぜひ手打ちそばとソースカツ丼のセットを注文して、福井の味を満喫してください。

手打ちそば やっこ
ソースカツ丼と目玉焼きが相性良し「とんかつ味処 くら|福井市」

福井市にあるとんかつの名店「とんかつ味処 くら」は、県内外に多くの熱烈なファンを持ちます。
1番人気の「ヒレカツ丼定食」は、肉厚のひれかつに秘伝の甘口ソース、目玉焼きまでのったボリューミーな定食セット。
半熟の目玉焼きがご飯、ソースとよく絡みます。
エビフライ定食も有名で、エビのサイズも小~ジャンボサイズまで用意されています。
味はもちろん、見栄えも食べごたえも満点。
ソースカツ丼を堪能したら、次はエビフライ定食に挑戦してみてはいかがでしょうか?

惜しまれて閉店した名店がLpaに復活「レストランふくしん|福井市」

「ふくしん」は、福井市大和田にある商業施設Lpaのフードコートに2024年7月にオープンしたお店です。
もともとは、福井市内で多くのファンを持つ老舗でしたが、2023年に惜しまれながらも50年の歴史に幕を下ろしました。
しかしながら、エルパからの強い要望で、事業継承をしてリニューアルオープンするフードコートの一角に復活。
以前のお店と同様に、蓋ができないほどのボリュームがある肉厚で柔らかなカツと、旨味たっぷりのソースが味わえます。
人気のため、2024年7月25日現在、午前と午後それぞれ先着で提供数が決まっています。
最新情報を公式Instagramで確認してからお出かけするのがおすすめです。


脂がのったカツがソースと調和「十阡萬|福井市」

「十阡萬(じゅっせんまん)」は、県内に2店舗(福井市の福井インター入口とあわら市の金津店)ある人気の食堂です。
揚げ物を中心に、多くのメニューが並びますが、やはりソースカツ丼も外せません。
カツは大きく薄めなので食べやすく、香ばしい味わいが口の中いっぱいに広がります。
ボリューミーで、がっつり食べたい方も満足できる一品です。
ドライブの前後に、ぜひ十阡萬に立ち寄ってみてはいかがでしょう。


十阡萬(じゅっせんまん)
分厚いロースカツが2枚! ボリューム満点「てっぺい|福井市」

「てっぺい」は地元で愛される、人気の定食屋です。
店主が、「美味しい料理をいっぱい食べて欲しい」という想いではじめたお店ということもあり、味もボリュームも文句なしのメニューばかりです。
こちらのソースカツ丼は、薄めのカツが多い福井のソースカツ丼では珍しく、厚切りロースカツが2枚。その上から濃厚なソースがかかっています。
お肉はやわらかくてジューシーなので、あっというまに完食してしまいますよ。
ほかにも、トロトロ牛タンがのった「牛タンシチューボルガライス」など豊富なメニューが並ぶので、日を変えて楽しむのもよいですね。

お肉のやわらかさとジューシーさに定評「石勝食堂| 坂井市」

昔懐かしさが漂う内観が印象的な「石勝食堂」では、2種類のカツ丼が楽しめます。
一つは王道の「ソースカツ丼」。もう一つは、玉子でとじた他県で一般的なカツ丼の「玉子かつ丼」です。
どちらもソース、出汁の味わいが絶妙で、お箸が止まりません。
石勝食堂は極力手作りにこだわっているとのことで、ソースやタレはすべて自家製なのだそう。
複数名で来店した際は、2種類のカツ丼を頼んで、シェアして食べ比べしてみては。

ソースカツ丼と越前おろしそばのセットが人気「江戸屋|越前市」

全国から大食い自慢の猛者たちが集まるという「江戸屋」はオリジナルのデカ盛りメニューが人気です。
過去にフードファイターの方も多数訪れてます。
そんな江戸屋では、越前市の三大グルメのひとつ「ボルガライス」も人気ですが、ひときわ目を引くメニューは「ひっで丼」(限定5食)。
「ひっでえ」は福井県の方言で「すさまじい」という意味ですが、デミグラスで煮込んだ豚の角煮、メンチカツ、豚カツ三枚、
高さ17cmにもなるこの一品は、まさにソースカツ丼の最終形態と言えるかも知れません。
ソースかつ丼は、プチ(麺類とセットにできるサイズ)、ミニ、
大食いに自信がある方はぜひ「江戸屋」へ。

地元民が愛してやまない「グリルやまだ|勝山市」

福井県立恐竜博物館のある勝山市を観光する際に寄りたいのが、ソースカツ丼の人気店「グリルやまだ」です。
地元民からは「グリやま」という愛称でも親しまれている同店のイチオシメニューは、ミックスカツ丼!
豚肉のカツはもちろん、ほかにもソース味のエビカツ、ビーフカツがのっているんです。
ちょっと甘めのソースは、アクセントになる辛みもあり、クセになる美味しさ。
ご飯の大盛りもできるので、勝山巡りの腹ごしらえにおすすめです。

グリルやまだ
大正時代から続く老舗「越前そば処 勝食|勝山市」

「越前そば処 勝食」は、大正時代から受け継がれる技術で作った手打ちそばの名店です。
そばはもちろんですが、メニューにはソースカツ丼、醤油カツ丼といった福井県のソウルフードが並び、これらとそばのセットを注文するお客さんも少なくありません。
ソースカツ丼は、ジューシーなカツが3枚のって、バランスのよい味わいのソースがかかっています。
さっぱりしたおろしそばとのセットは、相性のよい組み合わせです。
こちらも福井県立恐竜博物館にもほど近く、観光客にも人気のお店です。

越前そば処 勝食
丼の食べ比べも楽しめる「福彩り食堂のむら屋|勝山市」

「福彩り(ふくいろどり)食堂のむら屋」は勝山の商店街に店を構えています。
ソースカツ丼はもちろん、玉かつ丼や、醤油カツ丼、そばメニューも充実しているので選ぶ楽しみがあります。
名物「玉かつ丼」はダシが香るふわっとろの玉子とサクサクのカツのコラボレーションが人気。
ソースカツ丼はボリューム満点で、ソースの甘い香りが鼻腔をくすぐります。
どのカツ丼にしようか迷われている方には「勝丼山昧(かつどんざんまい)」がおすすめです。
なんと、ソースカツ丼はもちろん、玉かつ丼や、醤油カツ丼が一度に味わうことができるんです。
福彩り食堂のむら屋で、“マイベストカツ丼”を見つけてみてくださいね。

「醤油カツ丼」と「ボルガライス」も見逃せない!
ソースカツ丼は、100年以上の歴史を誇る、“ロングセラー”グルメですが、県外の方におすすめしたいB級グルメはまだまだたくさん。
なかでも、カツ丼好きには「ボルガライス」と「醤油カツ丼」は外せないメニューでしょう。
まずは「ボルガライス」。

デミグラスソースを使ったオムライスの上にカツをのせたボリューミーな料理で、越前市の武生地区が発祥の地とされています。
ロシアにある川の名前や、イタリアの地名が名前の由来などと言われていますが、正確なことはわかっていない謎多きメニューでもあります。
デミグラスソースがかかったふわとろ食感のオムライスに、サクサクのカツが織りなす見事なハーモニー!
オムライス好きにも、カツ好きにも、たまりませんね。
ボルガライスは、ガッツリ食べたいときにもおすすめの、福井が誇るB級グルメです。
そして「醤油カツ丼」。

福井県大野市の老舗醬油店「野村醤油」によって生み出された「醤油カツ丼」も大野市内をはじめ福井県内で広がりを見せています。
こちらはソースカツ丼とは異なり、揚げたてのカツに特製の醤油ダレと、大根おろしがのっているのが特徴。
誕生から10年ほどが経っており、ソースカツ丼と並んで、県民に愛されるカツ丼の仲間入りを果たしています。
醬油ベースの和風の味わいがさっぱりとしており、大根おろしが消化を助けてくれるので、年配の方や、ヘルシー志向の方にもおすすめです。
今回は、福井のB級グルメ、ソースカツ丼の名店を13店紹介しました。
大正時代に、日本人の口に合うようにと開発されたソースカツ丼は、いまやなくてはならない県民食となっています。
シンプルながら相性抜群のカツとソースの共演は、一度食べれば病みつきになること間違いなし。
福井にお越しの際は、ぜひ挑戦してみてくださいね。